教育実践対話の会 11月例会が開かれました

教育実践対話の会11月例会 

2017/11/25@学芸大学附属世田谷小学校
参加者8名

 鈴木千華子先生の実践 

「どうしてわかってくれないの」の『次』を歩める子どもたちに
〜国語科「おにたのぼうし」の実践を通して〜



  自己紹介 

 「私のとっての『おに』」は?
現実の鬼、道具としての「オニ」、心の鬼など人ぞれぞれ。


  提案者から 

なぜ国語?
読めば読むほど発見のある学習
物語が好き。国語の物語文で授業したい。
子どもたちを見て、お話の世界に入っていく子を育てたい。
他の子のことを考えられる子どもたちに育ててたい

なぜおにた?
場面がはっきりしている
嫌われている主人公
でも、そういう一面だけではないんだよ。ということを読んで欲しい。
日常に生かしてほしい。

なぜ「A」と「B」の二人を選んだか。?
学力的に厳しい子どもたちを選んだ


A
学習に向かうことが難しい
家庭環境が複雑
自己肯定感が低い「どうせ俺が悪いんだろ」

B
一年の時は、怒られることが多い印象
書く力、音楽の力が低い。
自己肯定感が低い「わからない」「どうせできないし」
わからない→勉強嫌い

→この二人の子を学校でなんとかできないだろうか。


  資料読み(資料との対話)

 ビデオ視聴
今の感想を書く


  書いた感想を元に、対話する 

・友達に伝わったという気持ち
「あー、そういうことか」と感じてくれる友達に出会えるか
おにたの気持ちがどう変わっていったか、という課題で始まったが、子どもの発言でどんどん変わっていく。「今なにを話しているのか」とわからなくなってしまう

 ・二人の成長を願っていることが伝わる
この気持ちを他の子たちにも伝わっていかないかな
T「すごいね」「よく考えたね」を他の子供達はどうかんじたか。
子どもたちに問いかけをするとよいのではないか。
他の子どもたちの二人への理解に繋がるのではないか。
「過ごしやすい」「居心地がいい」につながるのでは?

 ・話し合うことでよいのか。 

・ああ、この先生はこのようにやるんだな
この子は僕の知っているこの子に近いな
りつきがゆっくり話しているのにたどたどしいのに待っている子どもたち
でも、聞いているのか?
私は物語の先が気になる子にとって「一読総合法」の取り入れ方
僕だったら、私だったらというこの後の展開の想像
 

・Aくんは、マズローの承認欲求からみると、愛が欲しいのでは?
授業のみならず、受け入れられるという経験をすること
今の鈴木先生の姿でいいと思う
Bは、授業の中で認めていけるようにしたい。本人がよさをわかる方法で認めていきたい。自己実現につながるように。りつきが「なりたい自分」を描いてそれに向かえるようにする。

 ・3年2組としての姿を入れた方がよい。このクラスのための授業計画、板書計画を考える。
このクラスの授業のあり方はなんだろうか。45分間座っている?全員で話し合いをする?このクラスに必要ならやる。でも、どうか。
 

・一読総合法は、「このあとどうなる」を考えて「あ、やっぱりな」「え?そうなの」が醍醐味。
そのように学習を進めたい 

 ・毎回は、「この先どうなるのか」はやっていない。

・岸野
読みの質は上がっている
板書やめあては機能していない。
一読総合法のよさは、何をいってもいいという面もある。
めあてを設定するとそのよさがなくなる。

 ・りつきは最初から発言ができる子だったのか

 ・ そうではない。グループやペアトークができなかった。
話せない、聞けない、喧嘩になる。
授業が成立しないという段階から

・高木
自己犠牲の精神はどこからきたのか
ともなり「自分はどうなってもいい」

・鈴木
「やっぱりともなりくんは、そうよむんだな」と感じた。
「神さま」が話し合いの中心になった時、この話がよい話で終わってよかった。

 ・話すことが楽しいと感じ、挙手をして発言できるようになったりつき
言葉を聞き合えるようなクラスになる芽がこの授業にあったか
43、44の発言がそのきっかけになったかも

・久保田
このクラスにとって
この子にとっての具体的な取り組みがあるといいか
授業スタイルも考えていく


  提案者から振り返り 

 逐語記録を起こして、見えてきたこと
意見アドバイスが貴重だった
支援が必要な子がいる
その周りで待っている子がいる
勉強楽しい、物語文やりたいという子どもたちにそだってほしい


 事務連絡

 新春集会(社会科の初志を貫く会 関東集会)
1月6・7日(土・日)
久保田さん提案
事前検討会を行います。
予定は後日

次回の対話
2月24日(土)15:00〜@学芸大学附属世田谷小学校  

教育実践対話の会

教育実践対話の会は,一人ひとりの子どもの思いを大切に受け止めながら,教師一人ひとりが自らの実践を語り合い,深め合い,授業づくりと学級づくりの融合をめざして考究する仲間の集いです。 1998年の創設以来、全国各地の現職教師はもとより,教師志望の学生や,さらに広く教育実践問題に関心のある方々が集まり,互いの願いをつなぎ合いながら授業づくり,そして,教師としての私を考え続けています。

教育実践対話の会

教育実践対話の会は,一人ひとりの子どもの思いを大切に受け止めながら,教師一人ひとりが自らの実践を語り合い,深め合い,授業づくりと学級づくりの融合をめざして考究する仲間の集いです。 1998年の創設以来、全国各地の現職教師はもとより,教師志望の学生や,さらに広く教育実践問題に関心のある方々が集まり,互いの願いをつなぎ合いながら授業づくり,そして,教師としての私を考え続けています。